業界語録

国内で数十年・・といった業界はたくさんあります。
(建設・自動車・食品・・他)
長い歴史・・・いいモノも悪いモノもひっくるめて
不思議とそういう業界にはどこか、何か、おかしな体質?があったりします。

人が集まる組織というのはある意味、
その集まる人々の持ちつ持たれずの「関係」が「重視」されて、
大事な事が「ないがしろ」にされガチです。
個人々の上下関係や名誉や出世、金銭・・
誰かに遠慮し誰かに妥協する・・

変な所を改善したいけど、あの人に迷惑をかけてしまう・・
自分が組織にいられなくなる・・

安全より利益
商道より利益

そして
気がついたら、そのしわ寄せは、すごい事件になっていたり
人命にかかわる問題になっています。

我々ピアノ業界はどうでしょうか?
木材・・ネジ一本、不適切な材料が使用された事はないか?
設計不良があった事はないか?

仮にそれらが気になるとしても、楽器として
音やタッチの不具合はわかりにくいので、
問題にはなりにくい現実

そして調律師業界・・・
定期的に調律されているピアノの状態・・良好ではない?
まだ充分使えるピアノなのに、もう駄目?廃棄?

また今一度見渡して
おこなった作業に音楽があるのか?
このピアノがモーツァルトやシューベルト、ショパン・・他、を奏でる事ができるのか?
問いかけると、たくさんの課題が見えてきます。

これは永遠でしょうか・・

コンサートチューナーという言葉があります
何かすごい調律師を想像させます・・
しかしこの言葉には違和感があります
調律師はみんなコンサートチューナーであるべきです。
一般家庭チューナーとかアップライトピアノ専門チューナーとかも存在しない

明治時代から調律師とペテン師は紙一重と言われています。
調律師とコジキは儲けが美味しいから、一度やると「やめられない」と言う人もいます。
なんともキチンとした教育を受けず適当に自己流で調律やっても
趣味程度のお客さんには「わからない」世界なのです。

知り合いのこの道50年の方で、びっくりする調律をする方がいます
作業終了後、半音以上音程が「低い」のです。
もちろん音程間もバラツいていいます。
しかしりっぱなピアノ店を経営されています。
残念ながらこれで「通用する業界」なのです。


調律師の技術取得は、大昔はメーカーの徒弟制度が主流でしたが、
現在は大学・専門機関・工房・工場などで調律師の育成をやっています。
たいがい数年の「基本教育期間」です。
しかしピアノ技術は考えれば考えるほど
独学の世界で成り立つものだと感じています
決して自分勝手にやるという意味ではなく
様々な約束事を学びながら
自分に取り入れ、ピアノに取り入れ、

どういう現場で
どういう作業を
どういうレベルで
自分に取り入れ拾得したか?

感覚的に体感した事を以下に置き換えたか?

数学的(調律)
物理的(整調)
音楽的(整音)

修理・交換


そんな一つ一つの積み重ねが、技術なのだと思います。

ピアノは1700年にイタリアで発明されて進化をしてきました。
チェンバロから発展してピアノとなり
そこから地球規模(金属・植物・動物)のフル材料と時間をかけて進化しています。

残念ながら現在は退化したと言える部分もあります。
やはり我々が進むべき道は「300年の歴史と未来」でしょうか

そう考えるととてつもなく、巨大な世界です
極めるのは一生かけても無理!?


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